FILE SYSTEM ACTIVE
LAST UPDATE 2026.06.25 10:37
NO INVESTMENT ADVICE
論評RONPYOIndependent Research
OPEN FILE監視銘柄論評編集部公開 2023.01.10更新 2026.06.13

ピクセルカンパニーズ(東京証券取引所スタンダード市場)

売上高は2016年の176億円から2021年には10億円まで急減し、EBITDAマージンはマイナス69%、利益剰余金は継続してマイナスという財務構造の歪みが続いている。キャッシュを創出できる事業軸が確立されるか否かが今後の分岐点と見るのが自然だ。

売上高(2021年12月期)
約10億円
2016年比 ▼166億円
粗利率(直近LTM)
22%
改善傾向
EBITDAマージン(直近LTM)
▲69%
悪化
純有利子負債
2億円超
利益剰余金は継続マイナス

出典:開示資料、Capital IQ

第1章

事業概要

ピクセルカンパニーズ(東京証券取引所スタンダード市場)は、三つの事業セグメントを軸に運営している。

システムイノベーション事業
クラウドシステムの設計・構築・保守。大手SIer、大企業・中小企業のプロジェクトへ参画し、Salesforceを活用した設定・設計・開発業務を手がける。
デベロップメント事業
再生可能エネルギー事業(太陽光発電)および不動産開発業。
エンターテイメント事業
同社の特徴的事業領域。カジノゲーミングマシンの開発・販売、カジノ業界参入ソリューション、Integrated Resort(IR)関連事業を展開する。

出典:開示資料

第2章

業績の推移

売上高は2016年12月期の176億円から2021年12月期には約10億円まで縮小しており、経営成績の悪化が数字に如実に表れている。収益性指標を見ると、粗利率は直近LTM(直近12カ月)で22%まで回復の兆しを見せているものの、EBITDAマージンはマイナス69%に達しており、事業としてのキャッシュ創出力は依然として深刻な水準にある。

指標 水準・時点 方向性
売上高 約176億円(2016年12月期)→ 約10億円(2021年12月期) 大幅縮小
粗利率 22%(直近LTM) 改善傾向
EBITDAマージン ▲69%(直近LTM) 悪化

出典:開示資料、Capital IQ

第3章

バランスシートと財務安全性

貸借対照表の動向を見ると、現金は減少傾向が続いており、増資によってキャッシュ残高がマイナスに転落しないよう手当てしている構図が読み取れる。利益剰余金は継続してマイナスであり、純資産がプラスを維持しているのは増資による資本金の積み上げに依存している状態だ。

運転資本の動きにも注目すると、年間で大きなばらつきがあり、事業の安定性に課題がある。2017年には運転資本対売上高比率が8%程度だったものが、直近では売上高の100%近い水準にまで膨らんでおり、会社の売上でようやく運転資本分を支えられるという逼迫した状況を示している。

項目 状況 方向性
現金残高 減少傾向。増資でキャッシュ確保 減少
利益剰余金 継続マイナス 悪化継続
純有利子負債 2億円超 負債超過
運転資本対売上高比率 2017年:8% → 直近:約100% 悪化

出典:開示資料、Capital IQ

第4章

論点の整理

財務データの構造的な読み解きから、以下の三点が主要な論点として浮かび上がる。

論点① キャッシュ創出力の欠如
EBITDAマージンがマイナス69%という水準は、既存の三事業セグメントが収益基盤として自律的に機能していないことを示す。どのセグメントがキャッシュフローの黒字化を主導できるかが問われている。
論点② 増資依存の資本構造
利益剰余金が継続してマイナスである一方、純資産がプラスを保てているのは増資による資本注入に頼る構造だ。この循環が続く限り、既存株主への希薄化リスクは構造的に内在する。
論点③ エンターテイメント事業の不確実性
IR関連事業はカジノ解禁の政策動向に大きく左右される領域であり、事業化の時間軸と費用対効果は現時点で見通しが立ちにくい。この不確実性が財務負担と重なる点は注視が必要と見るのが自然だ。

出典:開示資料、Capital IQ

論点 → 監視

この企業を、どう追うか

増資の動向、利益剰余金の改善可否、各事業セグメントのキャッシュフロー開示を継続して記録する。財務構造に変化が生じた場合は企業カルテに反映する。

RELATED FILES

2026.06.25大量保有報告

ファインデックス(3649)大量保有報告 テンパード・インベストメント 新規取得5.06%

3649 ・ 東証プライム ・ 情報・通信業 大量保有報告書(法第27条の23第1項)・ 報告義務発生日:2026年6月16日 ・ 提出日:2026年6月23日 提出者:テン…

公開 2026.06.25
2026.06.24大量保有報告

愛眼(9854)大量保有報告 アセット・バリュー・インベスターズ 新規取得5.00%

9854 ・ 東証スタンダード ・ 小売業(眼鏡・補聴器) 大量保有報告書(法第27条の23第1項)・ 報告義務発生日:2026年6月16日 ・ 提出日:2026年6月23日…

公開 2026.06.24
2026.06.24大量保有報告

モダリス(4883)大量保有報告 Evo Fund 新規取得22.69%

4883 ・ 東京証券取引所 ・ 医薬品 大量保有報告書(新規・連名) ・ 報告義務発生日 2026年6月12日 ・ 提出日 2026年6月19日 提出者:エボ ファンド(E…

公開 2026.06.24
2026.06.23大量保有報告

J.フロント リテイリング(3086)大量保有報告 3Dインベストメント・パートナーズ 新規取得5.10%

3086 ・ 東京証券取引所/名古屋証券取引所 ・ 小売業 大量保有報告書(新規) ・ 報告義務発生日 2026年6月12日 ・ 提出日 2026年6月19日 提出者:3Dイ…

公開 2026.06.23