FILE SYSTEM ACTIVE
LAST UPDATE 2026.06.25 10:37
NO INVESTMENT ADVICE
論評RONPYOIndependent Research
OPEN FILE大量保有報告論評編集部公開 2025.05.15更新 2026.06.13

【長期投資家の視線】Baillie GiffordがKOKUSAI ELECTRIC株を5.39%取得

Baillie Gifford(ベイリー・ギフォード)およびその関連会社が、2025年5月8日付でKOKUSAI ELECTRIC株を合計5.39%保有したと関東財務局に報告した。設立100年超の長期グロース投資家による初期取得として、同社の中長期的な事業構造と対話姿勢が問われる局面に入ったと見るのが自然だ。

保有割合
5.39%
大量保有報告ライン超過
取得株数(合計)
12,762,800株
2社合算
報告種別
新規報告
初回提出
保有目的(記載ベース)
純投資
投資一任契約に基づく顧客資産の運用

出典:関東財務局提出の大量保有報告書(2025年5月8日付)をもとに論評編集部が整理。

第1章

サマリー

報告日
2025年5月8日
提出先
関東財務局
提出者
Baillie Gifford & Co(設立1908年)/Baillie Gifford Overseas Limited(設立1983年)の2社共同提出
対象会社
株式会社KOKUSAI ELECTRIC(証券コード:6525、東京証券取引所プライム市場)
保有株数(合計)
12,762,800株
保有比率(合計)
5.39%(Baillie Gifford & Co:3.29%、Baillie Gifford Overseas Limited:2.10%)
報告種別
新規報告(初回)
保有目的(記載ベース)
投資一任契約に基づく顧客資産の運用(純投資)

出典:関東財務局提出の大量保有報告書(2025年5月8日付)記載事項をそのまま転記。

第2章

【提出者】Baillie Giffordとは

Baillie Gifford(ベイリー・ギフォード)は1908年にスコットランド・エジンバラで設立された老舗の投資運用会社である。関連会社であるBaillie Gifford Overseas Limitedは1983年設立。運用の核心は長期的視点に基づくグロース投資であり、売買を繰り返す短期志向のヘッジファンドとは一線を画す。

主な顧客は年金基金・財団・大学基金などの機関投資家であり、運用資産の性格上、数年単位・数十年単位での保有を前提とした投資判断が基本となる。過去にはTesla、Amazon、Meituan、Tencent(テンセント)といったテクノロジー企業への早期投資実績を持つ。

また同社は、いわゆる「物言わぬ株主」ではなく、気候変動開示(TCFD)・サステナビリティ報告・DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)に関心を持つエンゲージメント重視型の投資家としても知られる。経営方針・IR活動・取締役会構成などに対して丁寧な対話を通じて長期的な影響を及ぼすスタイルが特徴である。

出典:大量保有報告書記載事項および公開情報をもとに論評編集部が整理。

第3章

取得の構造

保有は2社に分散しており、Baillie Gifford & Co(本体)が3.29%、Baillie Gifford Overseas Limited(海外運用子会社)が2.10%を保有する形態である。合算で5.39%、株数にして12,762,800株となる。

保有目的は報告書上「投資一任契約に基づく顧客資産の運用」と明記されており、純投資スタンスが確認される。同社グループの運用構造上、保有株式は個々のクライアント(年金基金等)の資産として管理されており、Baillie Gifford自体の固有財産とは区別されるのが一般的である。

取得の背景として旧記事が示す文脈は、KOKUSAI ELECTRICが2023年に再上場を果たした後の機関投資家による株主形成局面であること、同社が半導体製造装置の中でも成膜工程(CVD等)に特化した技術を持ち、グローバルファウンドリやIDM企業と顧客関係を持つことである。生成AI・自動運転・データセンター需要の拡大という大局的な需要環境も、取得の背景として旧記事では言及されている。

出典:大量保有報告書(2025年5月8日付)および旧記事記載の事実情報に基づき論評編集部が整理。

第4章

論点の整理

今回の報告から浮かび上がる論点は以下の3点である。

論点① 長期グロース投資家の目線に応える事業戦略の開示
ベイリー・ギフォードは「今後10年単位での成長構想」を重視する投資家として知られる。KOKUSAI ELECTRICがAI・5G・脱炭素といった中長期トレンドの中でどのような成長シナリオを描き、それを投資家に対してどう開示するかが、保有継続・拡大の分岐点となり得る。
論点② 再上場後の株主構成と安定保有の観点
2023年の再上場後、機関投資家・事業会社・金融機関が混在する株主構成において、ベイリー・ギフォードのような長期志向の大株主の登場は株主構成の質的変化を示す。安定株主としての機能を果たすかどうかは、今後の保有動向の変化報告によって追跡可能である。
論点③ ESG・ガバナンス対話の可視化
ベイリー・ギフォードはTCFD開示・サステナビリティ報告・DEIに関心を持つエンゲージメント投資家である。同社がKOKUSAI ELECTRICのガバナンスやIR方針に対してどのような対話を行うか、そして企業側がそれにどう応答するかは、開示資料や株主総会の経緯を通じて観察可能な論点となる。

論点は旧記事の注視ポイント・結論節の記載事実をもとに論評編集部が再構成。

5.39%という保有水準は大量保有報告義務を生じさせる閾値を超えた初回報告であり、今後の変更報告の有無が同社への評価の方向性を示す指標となると見るのが自然だ。

論点 → 監視

この保有を、どう追うか

変更報告・追加取得の有無を継続して記録する。保有目的に動きがあれば、企業カルテに反映する。

企業カルテで追う →

RELATED FILES

KOKUSAI ELECTRIC(6525)のファイル

企業カルテ

KOKUSAI ELECTRIC 6525

SRF・保有状況・質問状を集約

カルテを開く →

RELATED FILES

2026.06.25大量保有報告

ファインデックス(3649)大量保有報告 テンパード・インベストメント 新規取得5.06%

3649 ・ 東証プライム ・ 情報・通信業 大量保有報告書(法第27条の23第1項)・ 報告義務発生日:2026年6月16日 ・ 提出日:2026年6月23日 提出者:テン…

公開 2026.06.25
2026.06.24大量保有報告

愛眼(9854)大量保有報告 アセット・バリュー・インベスターズ 新規取得5.00%

9854 ・ 東証スタンダード ・ 小売業(眼鏡・補聴器) 大量保有報告書(法第27条の23第1項)・ 報告義務発生日:2026年6月16日 ・ 提出日:2026年6月23日…

公開 2026.06.24
2026.06.24大量保有報告

モダリス(4883)大量保有報告 Evo Fund 新規取得22.69%

4883 ・ 東京証券取引所 ・ 医薬品 大量保有報告書(新規・連名) ・ 報告義務発生日 2026年6月12日 ・ 提出日 2026年6月19日 提出者:エボ ファンド(E…

公開 2026.06.24
2026.06.23大量保有報告

J.フロント リテイリング(3086)大量保有報告 3Dインベストメント・パートナーズ 新規取得5.10%

3086 ・ 東京証券取引所/名古屋証券取引所 ・ 小売業 大量保有報告書(新規) ・ 報告義務発生日 2026年6月12日 ・ 提出日 2026年6月19日 提出者:3Dイ…

公開 2026.06.23