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論評RONPYOIndependent Research
OPEN FILE大量保有報告論評編集部公開 2025.11.06更新 2026.06.13

シティインデックスとシンガポール系投資家がDeNA株5.12%を取得

シティインデックスイレブンスを中心とする3者連合が、2025年10月20日を義務発生日としてDeNA株5.12%を共同保有したことが報告書により明らかになった。報告書には「状況に応じて経営陣への助言・重要提案行為等を行う」との保有目的が明記されており、アクティビズム的要素を含む戦略的関与が本格化すると見るのが自然だ。

共同保有比率
5.12%
報告義務発生日:2025年10月20日
共同保有株数
6,257,800株
3者合算
報告種別
新規報告
提出日:2025年10月27日
保有目的(記載ベース)
投資・助言・重要提案
報告書記載の文言による

出典:大量保有報告書(提出日2025年10月27日)、株式会社シティインデックスイレブンス提出

第1章

サマリー

報告提出日
2025年10月27日
報告義務発生日
2025年10月20日
対象銘柄
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA/証券コード:2432、東証プライム上場)
共同保有比率
5.12%
共同保有株数合計
6,257,800株
報告種別
新規報告(共同保有)
保有目的(記載ベース)
投資および状況に応じて経営陣への助言・重要提案行為等を行う
保有者 保有株数 持株比率
株式会社シティインデックスイレブンス 100株 0.00%
野村 絢(シンガポール在住) 4,102,100株 3.36%
株式会社シティインデックスファースト 2,155,600株 1.76%
合計 6,257,800株 5.12%

出典:大量保有報告書(2025年10月27日提出)記載の各保有者データより

第2章

提出者とは

筆頭提出者である株式会社シティインデックスイレブンスは2009年設立の投資会社で、所在地は東京都渋谷区南平台町。事業内容は投資業・経営コンサルティング・不動産の所有/賃貸/売買の3領域にまたがり、過去には複数の上場企業への資本参入実績を持つ。系列法人として「シティインデックスファースト」「シティインデックステン」などの関連法人群が存在し、上場企業への資本参加と不動産投資を融合させたマルチアセット戦略を展開している。

共同保有者の野村 絢氏はシンガポール在住の個人投資家で、Isamu Holdings Pte. Ltd. のマネージングディレクターを務める。住所はブキットタンガルロード、勤務先は111 Somerset Roadに位置する金融関連企業。過去にも日本上場企業への大規模投資を行っており、テクノロジー・エンタメ・IT関連銘柄への資本参加実績が多い。

両者を合わせた今回の連合体は、国内投資会社と東南アジア在住の個人資本が共同戦線を組む構造であり、シンガポール資本が日本の知的財産・コンテンツ産業に本格参入する動きの一環と捉えることができる。

出典:大量保有報告書(2025年10月27日提出)記載の提出者情報および事業内容欄

第3章

取得の構造

報告書に記載の取得資金は、シティインデックスイレブンスの自己資金9,259万円に加え、野村氏からの借入4.98億円を組み合わせた形で構成されている。実質的には国内投資会社と海外個人資本の連合体による共同調達と見ることができる。

取得の手法は市場内での分散買い付けである。取引履歴によると、2025年8月22日から10月20日までの約2カ月間、シティインデックスファーストと野村氏はほぼ毎営業日にわたって買い増しを実施した。代表的な単日取得は以下の通りである。

取得日 取得株数
2025年8月25日 226,900株
2025年8月28日 579,900株
2025年9月3日 212,700株
2025年10月2日 176,600株
2025年10月6日 496,900株
2025年10月14日 344,800株

出典:大量保有報告書(2025年10月27日提出)記載の取引履歴より抜粋

市場の動向を確認しながら分散取得する手法は、対象企業の市場価格を大きく動かすことなく一定の保有比率を積み上げる典型的な戦略買いの形である。約2カ月で6,257,800株超を積み上げた速度からは、当初から5%超の保有を目標とする計画的な取得局面であったことが読み取れる。

出典:大量保有報告書(2025年10月27日提出)

第4章

論点の整理

今回の報告書から浮かぶ構造的な論点は、主に3点に整理できる。

論点①:国内投資会社と東南アジア資本の連携モデル
日本の中堅投資会社が海外個人投資家と組み、共同で上場企業に関与する形態は新しい類型である。自己資金と借入が異なる主体を跨いで構成されている点は、資金の出どころと意思決定の所在という2つの観点から継続して注視する必要がある。
論点②:「助言・重要提案行為等」の具体化
保有目的欄に明記された「経営陣への助言・重要提案行為等」がどのような形で具体化するかが焦点となる。非中核事業の整理・自社株買いを含む資本効率改善・株主リターン強化要求など、報告書が示唆する方向性は複数ある。変更報告書の提出や株主提案の動向が判断材料となる。
論点③:"協調的アクティビズム"の広がり
直接的な対立姿勢ではなく対話・提案を通じて企業改革を促すスタイルは、近年の日本市場において拡大している。今回のケースがその一類型として定着するか、あるいは関与が深まるかは、DeNAの経営陣の対応とあわせて観察する必要があると見るのが自然だ。

出典:大量保有報告書(2025年10月27日提出)および各種公開情報

論点 → 監視

この保有を、どう追うか

変更報告・追加取得の有無を継続して記録する。保有目的に動きがあれば、企業カルテに反映する。

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DeNA 2432

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