【 決算分析】スターシーズ:証券コード3083

企業概要

スターーズ(旧・ーズメン)1989アパレル店舗事業としてスタートし、主にショッピングセンターカジュアル系・ストリートブランドショップ展開してき老舗衣料小売業者ある。
近年ではM&Aを通じて、エスニック雑貨(チチカカ)、ビルメンテナンス(ヤマ)、ライブコマース(MF6)など事業領域多角化。

さらに「系統蓄電池事業」参入表明し、方向急激拡散つつある。

だが本業赤字脱却ず、この5年間一度営業利益黒字記録ていない

株式大幅希薄化、新株予約発行による希薄によって「株主持ち出し延命する構図」いる。


財務サマリー(36期:20243月〜20252月)

  • 売上5110百万円(前年比▲7.6%)

  • 営業損失:▲282百万円(前年:▲103百万円)

  • 経常損失:▲360百万

  • 当期損失:▲530百万

  • 営業CF:▲295百万

  • 投資CF:▲184百万円(資産除去・投資有価証券)

  • 財務CF:+412百万円(株式発行:5.3円)

  • 預金残高281百万円(前年比▲6,700円)

  • 自己資本比率34.6%

  • 連結子会社「チチカカ」債務超過▲4.6

赤字5連続”と、営業利益目標

同社過去5にわたり、毎年営業黒字目標ながら、一度として達成ていない。
以下その目標実績対比ある。

決算 目標(営業損益) 実績(営業損益)
32 3.2 1.8
33 2.4 2.5
34 1.7 1.0
35 2,000 2.8
36 2,000 2.8

株式発行新株予約権──資金調達は「株主持ち出し」

  • 20243以降、新株発行+予約行使により株式は+45%増加2.88百万株 → 4.19百万株)

  • 資本増加:+2.75円(第三者割当)

  • 株価:2024高値1,406円 → 直近981円(▲30%以上)

  • 結果:希薄により1当たり純資産124低迷

新株発行による調達資金5.3うち、営業活動成長投資資する実績しく、主に赤字埋め合わせ吸収いる


M&A新規事業”さ=再生足かせ

今期実行事業展開以下とおり。

  • 子会社化:ライブコマース事業「MF6」

  • 撤退:ヤマ(ビルメンテナンス)売却子会社

  • 宣言:蓄電池事業参入予定

だが、これらいずれPL・CF直接利益貢献確認できむしろ財務負担統合コスト増加いる可能性高い。
とくに子会社「チチカカ」債務超過▲4.6今期当期損失4.4千万計上いる。


営業CFマイナス3円──利益延命実態

営業損失2.8あっが、キャッシュフローではさらに悪化。

  • 売上債権増加(資金減):▲1.1

  • 棚卸資産減少(資金増):+9,700

  • 税金支払:▲4,500

  • 減価償却による現金増加:+5,600

CF構造見ると、「赤字補いながら営業活動では資金枯渇いる」こと明確だ。

一方で、資金確保増資による5.3株式発行っており、株主損失緩衝っているだ。


再建足場き“予測希薄化”連鎖

スターーズ決算は、売上・利益ともに回復兆し見えず、むしろM&A株式発行依存した“戦略迷走”印象づける内容あった。

  • 過去5連続営業赤字

  • 希薄による株価・資本効率悪化

  • M&A即時収益失敗子会社債務超過

  • 新規事業成果不明瞭まま増資だけ進行

この構造ままでは、20262営業利益目標(2円)達成極めて困難あり、再び“資金調達口実”として使われる可能性すらある。

論評問う。
この会社に、増資正当するだけの「数字」と「構想」あるか?
黒字転換ない経営計画連続は、やがて“上場企業として信頼”そのもの損なうろう。

おすすめの記事