
| 提出者 | マッコーリー・バンク・リミテッド(Macquarie Bank Limited、豪州法人、設立1983年4月26日) |
| 所在地 | オーストラリア・シドニー、1 Elizabeth Street Level 1, NSW 2000 |
| 代表者 | オリビア・アン・シェパード(ディヴィジョン・ディレクター) |
| 事業内容 | 銀行業 |
| 日本連絡先 | マッコーリーキャピタル証券会社 コンプライアンス部 渋谷園子 |
| 保有目的 | 純投資 |
| 重要提案行為等 | 記載なし |
| 普通株式保有数 | 357,000株 |
| 新株予約権(潜在株式) | 第22回:8,900,000株相当 + 第23回:500,000株相当 = 合計9,400,000株 |
| 保有株券等の数(総数) | 9,757,000株(普通株+潜在株式) |
| 株券等保有割合 | 38.57%(発行済15,899,482株+潜在株式9,400,000株に対して) |
| 取得資金合計 | 4,510千円(自己資金のみ・新株予約権取得対価) |
| 担保契約等 | 新株予約権買取契約(発行者との間)・消費貸借契約(中村壮秀氏との間、400,000株) |
本報告書の最大の特徴は保有割合38.57%の構成にある。実際に保有する普通株式は357,000株にとどまり、発行済株式15,899,482株に対する実質的な比率は約2.2%に過ぎない。38.57%という数値が生じる理由は、大量保有報告書の計算式において分子・分母の双方に新株予約権の潜在株式数(9,400,000株)が加算されるためだ。すなわち、現時点では株式ではなく「権利」として保有しているに過ぎないが、法的にはその潜在的影響力を全株主に開示する義務が発生する。
第22回新株予約権:89,000個(1個あたり100株換算)=8,900,000株相当。取得単価1個あたり50円。第23回新株予約権:5,000個(1個あたり100株換算)=500,000株相当。取得単価1個あたり12円。いずれも2026年5月7日に市場外(相対取引)で一括取得しており、発行体(アライドアーキテクツ)との新株予約権買取契約に基づく。取得対価の合計(89,000個×50円+5,000個×12円)は約450万円であり、これが取得資金4,510千円の実体となる。
新株予約権が行使された場合、アライドアーキテクツは最大9,400,000株の普通株式を新規発行することになる。その株式数は現発行済株式数15,899,482株の約59%に相当しており、潜在的な希薄化は既存株主にとって重大な意味を持つ。
| 年月日 | 種類 | 数量 | 割合 | 市場区分 | 区分 | 単価 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年4月22日 | 普通株式 | 40,500 | 0.16% | 市場内 | 処分 | — |
| 2026年4月22日 | 普通株式 | 120,000 | 0.47% | 市場外 | 取得 | 貸借 |
| 2026年4月23日 | 普通株式 | 2,500 | 0.01% | 市場内 | 処分 | — |
| 2026年4月27日 | 普通株式 | 400,000 | 1.58% | 市場外 | 取得 | 貸借 |
| 2026年5月1日 | 普通株式 | 120,000 | 0.47% | 市場外 | 処分 | 返却 |
| 2026年5月7日 | 第22回新株予約権 | 8,900,000株相当 | 35.18% | 市場外 | 取得 | 1個あたり50円 |
| 2026年5月7日 | 第23回新株予約権 | 500,000株相当 | 1.98% | 市場外 | 取得 | 1個あたり12円 |
4月22日・4月27日の市場外「取得」はいずれも「貸借」と記載されており、中村壮秀氏(個人)からの株式消費貸借契約(借株)によるものだ。4月22日に120,000株、4月27日に400,000株を借り入れ、5月1日に120,000株を返却している。残余の約280,000株の扱いは本報告書の記載からは明確でないが、担保契約欄に「消費貸借契約・借株数:合計400,000株」と記載されており、返却義務のある借株が継続中とみられる。借株を利用した市場内売り(4月22日40,500株・4月23日2,500株)はショートポジションを通じたヘッジ機能を果たしている可能性がある。
Macquarie Bank Limitedは1983年設立のオーストラリア系大手金融機関であり、マッコーリー・グループ(Macquarie Group)の中核銀行子会社として機能する。日本ではマッコーリーキャピタル証券会社を通じて事業を展開し、ストラクチャードファイナンス・インフラ投資・デリバティブ組成の分野で実績を持つ。
今回の取引は保有目的を「純投資」としているが、新株予約権の大量取得・借株・市場内売却という複合的な手法は、銀行のデリバティブ部門が組成するエクイティ・ファイナンス・スキームの典型的な構造と合致する。すなわち、アライドアーキテクツが資金調達のために発行した新株予約権をマッコーリーが引き受け、そのリスクをヘッジしながら段階的に行使・株式化・売却するという「新株予約権ファイナンス(いわゆるMSCB型に類似)」の一形態として読み解くことが可能だ。
デリバティブ・ストラクチャードファイナンス
日本連絡:マッコーリーキャピタル証券 渋谷園子
第23回新株予約権:5,000個(500,000株)@12円
借株:中村壮秀氏より400,000株
発行済普通株式:15,899,482株
(新株予約権全行使後:最大25,299,482株)
マッコーリー・バンクがアライドアーキテクツに38.57%という突出した保有割合を公示した事実は、普通株保有による支配的参入ではなく、新株予約権9,400万株相当の一括取得と消費貸借を組み合わせたデリバティブ・ファイナンス・スキームの開始として読み解くことができる。「純投資」という保有目的の記載は形式を充足するものであり、実態としては発行体の資金調達ニーズに応えた引受スキームの設計者として機能しているとみるのが自然だ。既存株主にとっての最大の焦点は新株予約権の行使条件・行使時期・行使価格の詳細であり、これらが今後の情報開示において明らかになるにつれて市場の評価が定まってくると見るのが自然だ。

