
| 提出者 | Oasis Management Company Ltd.(ケイマン諸島法人、設立2011年6月16日) |
| 代表者 | Phillip Meyer(ジェネラル・カウンセル) |
| 事業内容 | 顧客またはファンドの資産管理 |
| 保有目的 | ポートフォリオ投資および重要提案行為 |
| 重要提案行為等 | 「株主価値を守るため、重要提案行為を行うことがある」と明記 |
| 保有株券等の数(総数) | 9,267,600株 |
| 株券等保有割合 | 5.44%(発行済170,214,843株に対して) |
| 取得資金 | 9,449,965千円(全額ファンドの資金、自己資金・借入金なし) |
| 担保契約等 | 該当なし |
| 連絡先 | 祝田法律事務所 弁護士 川村一博(東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル9階) |
本報告書は金融商品取引法第27条の23第1項に基づくものであり、保有割合が5%を超えたことを義務発生事由とする初回の大量保有報告書である。直前報告書欄が空欄であることから、カナデビア株式会社(旧・日立造船株式会社)に関してオアシス・マネジメントが公開情報として5%超の保有を示したのは本報告書が初めてとなる。
取得資金総額は9,449,965千円(約94.5億円)であり、今回の5件のオアシス案件の中で最大規模の投資額となる。全額がファンドの資金であり借入は行われていない。報告義務発生日は2026年4月30日、提出日は同年5月12日であり、法定要件を充足している。
| 年月日 | 種類 | 数量(株) | 割合 | 市場区分 | 区分 | 単価 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年4月30日 | 株券 | 1,180,557 | 0.69% | 市場外 | 取得 | 1,201円 |
直近60日間の開示取引は2026年4月30日の市場外取得1件のみである。総保有9,267,600株のうちこの取引が占める比率は約12.7%に相当し、残余の約8,087,043株は60日以前の時点で取得されていた計算となる。これは長期にわたる段階的な積み上げの末に5%の閾値を超えたというよりも、相当程度の事前積み上げが既に完了したタイミングで市場外追加取得を行い義務発生させた構図と解釈するのが自然だ。
今回の市場外取得1,180,557株(1件)は、同日に公示されたオアシスの市光工業案件(398,119株)の約3倍、カヤバ案件(415,606株)の約2.8倍に相当する。取得単価1,201円は3案件の中で最も高く、カナデビアへの投資に対するオアシスの確度の高さを示唆しているとも読み取れる。
Oasis Management Company Ltd.は香港を実質的な拠点とするアジア特化型アクティビスト・ヘッジファンドであり、日本の上場企業への関与を複数同時並行で進める運用スタイルが特徴的だ。同日に市光工業・カナデビア・カヤバの3社に対して同時に初回の大量保有報告書を提出したという事実は、特定の日本産業セクター——とりわけ自動車部品および重工業・インフラ系製造業——を集中的にスクリーニングし、同一のフレームワークで投資判断を下した可能性を示唆する。
カナデビアへの投資は、自動車部品系2社と比較してより大規模かつ高単価であることが注目される。防衛・廃棄物処理・エネルギーインフラ等の事業領域を抱える旧日立造船が「カナデビア」への社名変更(2024年)を経て事業ポートフォリオの再編を進める局面は、アクティビストにとってバリュー顕在化の余地が大きい構造転換期として映り得る。
代表:Phillip Meyer(GC)
連絡先:祝田法律事務所 川村一博
全額ファンドの資金
借入なし・担保契約なし
防衛・廃棄物・エネルギーインフラ
発行済株式:170,214,843株
オアシス・マネジメントがカナデビアに5.44%・約94.5億円の保有を公示した事実は、旧日立造船が社名変更を経て防衛・環境インフラ領域への転換を進める過渡期において、コングロマリット・ディスカウントの解消と資本効率の向上を外部から迫るアクティビスト投資として位置づけられる。同日に公示された3案件の中で最大の投資規模であることは、カナデビアへの関与の優先度の高さを示唆しているとも解釈できる。今後の変更報告書の動向と経営陣の情報開示姿勢が、この案件の展開を左右する最初の分岐点となると見るのが自然だ。
