
| 発行体名称 | 株式会社ライズ・コンサルティング・グループ(9168)東証グロース市場 |
| 提出者 | アーカス・インベストメント・リミテッド(Arcus Investment Limited) |
| 設立年月日 | 1998年6月11日(英国法人) |
| 代表者 | エドワード・カートライト(Director / Executive Director) |
| 所在地 | 連合王国ロンドン、セカンドフロア、7ストラットフォードプレイス W1C 1AY |
| 事業内容 | 投資信託会社 |
| 保有目的 | 発行者に対して支配を及ぼす意図のない顧客(多数)の消極的投資の為の購入 |
| 重要提案行為等 | 記載なし(消極的投資) |
| 保有株数 | 1,257,600株(全株顧客資金による取得) |
| 発行済株式等総数 | 24,888,400株(2026年5月1日現在) |
| 株券等保有割合 | 5.05% |
| 取得資金合計 | 435,644千円(全額顧客資金・自己資金ゼロ) |
| 担保契約等 | 記載なし |
本報告書は金融商品取引法第27条の23第1項に基づき、2026年5月7日に関東財務局長へ提出された初回の大量保有報告書である。報告義務発生日は2026年5月1日であり、義務発生から6日以内の適正提出となる。直前の報告書に記載された保有割合の欄は空欄であり、今回が発行体に対する初回の大量保有報告書であることを示している。
本報告書の最大の特徴は、60日間の取得ログに記録された33件・33営業日にわたる毎日分散取得の記録だ。2026年3月3日に14,000株の取得を開始してから2026年5月1日の15,000株取得まで、一度の処分もなく純取得のみを積み上げた。取得数量は概ね4,500〜20,000株の範囲で変動しており、市場への影響を最小化しながら計画的に5%閾値に到達するという典型的な「低速積み上げ戦略」の実例として読み解くことができる。
| 年月日 | 種類 | 数量(株) | 割合 | 区分 | 取得/処分 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年3月3日 | 普通株式 | 14,000 | 0.06% | 市場内 | 取得 |
| 2026年3月4日 | 普通株式 | 14,000 | 0.06% | 市場内 | 取得 |
| 2026年3月5日 | 普通株式 | 14,000 | 0.06% | 市場内 | 取得 |
| 2026年3月6日 | 普通株式 | 14,000 | 0.06% | 市場内 | 取得 |
| 2026年3月17日 | 普通株式 | 12,000 | 0.05% | 市場内 | 取得 |
| 2026年3月18日 | 普通株式 | 12,000 | 0.05% | 市場内 | 取得 |
| 2026年3月19日 | 普通株式 | 12,000 | 0.05% | 市場内 | 取得 |
| 2026年3月23日 | 普通株式 | 12,000 | 0.05% | 市場内 | 取得 |
| 2026年3月24日 | 普通株式 | 12,000 | 0.05% | 市場内 | 取得 |
| 2026年3月25日 | 普通株式 | 14,000 | 0.06% | 市場内 | 取得 |
| 2026年3月26日 | 普通株式 | 9,700 | 0.04% | 市場内 | 取得 |
| 2026年3月27日 | 普通株式 | 14,000 | 0.06% | 市場内 | 取得 |
| 2026年3月30日 | 普通株式 | 14,000 | 0.06% | 市場内 | 取得 |
| 2026年3月31日 | 普通株式 | 14,000 | 0.06% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月1日 | 普通株式 | 14,000 | 0.06% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月2日 | 普通株式 | 11,000 | 0.04% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月8日 | 普通株式 | 9,000 | 0.04% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月9日 | 普通株式 | 9,000 | 0.04% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月10日 | 普通株式 | 9,000 | 0.04% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月13日 | 普通株式 | 9,000 | 0.04% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月14日 | 普通株式 | 9,000 | 0.04% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月15日 | 普通株式 | 4,500 | 0.18% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月16日 | 普通株式 | 4,500 | 0.18% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月17日 | 普通株式 | 19,000 | 0.08% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月20日 | 普通株式 | 19,000 | 0.08% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月21日 | 普通株式 | 13,400 | 0.05% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月22日 | 普通株式 | 19,000 | 0.08% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月23日 | 普通株式 | 19,000 | 0.08% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月24日 | 普通株式 | 19,000 | 0.08% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月27日 | 普通株式 | 20,000 | 0.08% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月28日 | 普通株式 | 20,000 | 0.08% | 市場内 | 取得 |
| 2026年4月30日 | 普通株式 | 12,500 | 0.05% | 市場内 | 取得 |
| 2026年5月1日 | 普通株式 | 15,000 | 0.06% | 市場内 | 取得 |
60日ログに記録された33件はすべて市場内取得・純取得であり、処分はゼロだ。取得数量は3月初旬の14,000株/日から4月中旬に一時4,500株/日へと縮小した後、4月17日以降は19,000〜20,000株/日へと拡大している。この後半の取得ペース加速が5%閾値到達を決定づけた構図であり、報告義務発生日の5月1日に15,000株を取得して5.05%に達したことが確認できる。取得資金総額435,644千円を総取得株数1,257,600株で割ると平均取得単価は約346円と試算され、報告書提出時点の株価水準(483円前後)を大幅に下回っており、初期に低い水準で買い積んだ可能性を示唆している。
アーカス・インベストメント・リミテッドは、1998年にマーク・ピアソン(Mark Pearson)とピーター・タスカー(Peter Tasker)が共同創設した英国籍のブティック型資産運用会社だ。ロンドンのストラットフォードプレイスに本拠を置き、日本株への特化投資を27年以上継続している「日本株専門の長期バリュー投資家」として市場での評価を確立している。運用資産残高は約20億ドル(約3,000億円規模)に達し、この5年でほぼ倍増した。主力の「Arcus Japan Fund」はTOPIXをアウトパフォームすることを目標とするロングオンリー戦略であり、2023年には同戦略で+40%のリターンを記録し同クラスの98%の運用会社を上回った実績を持つ。
投資スタイルの核心は「バリュエーションが割安な中長期成長株の発掘」にある。共同創業者のマーク・ピアソン氏は「研究開発費や減価償却費の増加で減益になった企業の株が売られやすいという日本市場の特性を逆用し、株価が下がった局面で中長期の投資妙味を見出す」という逆張りバリュー戦略を公言している。重要なのは、保有目的欄に「発行者に対して支配を及ぼす意図のない顧客の消極的投資」と明記されている点だ。オアシス・マネジメントのような「戦闘的アクティビスト」とは性格が根本的に異なり、重要提案行為等の欄は空欄であり、経営介入を目的とした取得ではない。アーカスの参入は、ライズ・コンサルティング・グループをバリュー投資の文脈で評価した純粋な長期ファンダメンタルズ投資として解釈するのが適切だ。
株式会社ライズ・コンサルティング・グループ(9168)は、2010年創業・2020年のLBO(レバレッジド・バイアウト)を経て東証グロース市場に上場する総合コンサルティング会社だ。戦略策定・業務改革・DX支援・IT導入・FinTechなど幅広い領域でコンサルティングを提供し、コンサルタント1人1案件制による深いプロジェクト伴走を強みとする。直近(2026年2月期第3四半期)は売上収益63.81億円(前年同期比+15.9%増)と二桁成長を達成しており、過去の業績を見ると売上収益は2025年2月期に前期比+29.3%増・営業利益+31.1%増という高成長フェーズにある。コンサルタントの稼働率は約90%と高水準を維持し、単価も上昇傾向にある。
アーカスがライズCGに着目した投資仮説として考えられるのは、「高成長・高収益ながら株価がLBO由来ののれんや借入金リスクを過剰に織り込んで低評価に置かれているという構造的な割安感」だ。2025年4月にはSHIFT(3697)との資本業務提携を締結しており、IT×コンサルティングというシナジーが中長期の収益拡大を後押しする可能性がある。一方でLBOに伴うのれんの減損リスクと有利子負債(総資産の20.8%)は引き続き投資家が注視すべき変数として残存している。アーカスの「減価償却費増加で売られた割安株を拾う」という投資哲学に、のれん償却負担を抱えながら高成長を続けるライズCGの構造が合致したと見るのが自然だ。

